お客様は神様じゃない
ある社長と関わりがなくなり、もうすぐ2年。今回はその思い出ばなしです。
熱烈なファンが多い社長
今回の話とは別の方ですが、以前「あなたが怖いので、もう関わりたくない」とお客に言われて涙がでた…と、体を震わせながら話してくれた職人社長がいました。
僕はこの社長がお客と電話するのを何度も見ていますが、たしかに怖い(笑)。
他社の提示内容で、気になる点はしっかり指摘する。明らかにダメな部分は、「絶対にいかんです!」と強く言う。
声も大きいし、威圧的なので離れていくお客も多いようでした。
でも、1つだけ確かなのは、この社長は「嫌われることを恐れず、真実を伝えていた」ということ。
契約がほしくて大声で話し手いたわけではありません。
だから熱狂的なファンも多いし、彼の会社は忙しくて既存客のフォローができないのに、リピート受注も平均的な会社より多い。
なのでマーケティングも彼の特徴を全面に押し出したら、最初の月に新築を2棟受注。いかにも職人社長らしい結果を出していました。
言わない後悔より、言って後悔した方が良い
「お客が離れていくのが怖い」という社長は多いです。
これは僕も同じで、たとえばわたサポのお客の8割くらいは、他でも経営や集客を学んでいます。
その中には100万円以上だして学んだ内容がズレている…なんて人もいますが、その人は、その講師のことを信頼しているはず。
それに、講師は正しいことを伝えたけど、知識がなくて解釈がズレてしまっているケースも多々あります。
なので、悪者はいない。
こんなときは、相手がやりたいことに沿いながら、ほしい結果が手に入るようにサポートするのが筋でしょう。
これならお客の満足感も高いし、人として嫌われずにすみます(笑)。
ところが、どうしようもなく困るケースがあります。それが今回の社長のケースで、「広告を打たなくてもお客が来るように、モデルハウスの建設を計画中なんです」という話でした。
この社長は広告の知識はもちろん、何のためにモデルハウスを建てるのかも曖昧な状態です。
彼が信頼するコンサルタントも「モデルハウスがあれば広告は不要」と教えていて、さすがに悪意を感じました。
しばらく話を聞くと他にも問題がたくさんあり、「白紙にしないとヤバい」と思わせるに十分な内容です。
彼の年商なら、100万円くらいであれば高い勉強代と言えるでしょう。ただ、数千万円は笑えません。間違いなく、一生後悔します。
しかたなく、やる気スイッチならぬ、嫌われスイッチをオン。
相手が信頼している講師に対する怒りの感情を隠さず、ズバズバ指摘しました。相手の顔はみるみる曇ります。そして、それ以来お話する機会はありませんでした。
そして今、彼の会社のモデルハウスは建っていないようです。
だから、あれで良かったよな…。気にはなるけど、そう僕は考えるようにしています。
人と人との繋がりを大事にすれば…
次の一文を読んで、気を悪くしたらすみません。先に謝ります。
今も昔も、僕は「自分>社員>外注さん>お客」と、この順番で大事にするようにしています。
これは「身近な人から幸せに」という僕のコアの部分から来ているのですが、お客を大事にするのは当たり前です。なので、あなたを大事にしないわけではありません。
ただ、お客より外注さんを大事にすると決めているので「お客様は神様」とは思っていません。
「お客も自分も人」と思って接するようにしています。
そのため、変な問い合わせも、むげな扱いはしない。逆に相手が大企業だろうと、ごまをすらない。
相手が誰でも、人対人と思って接する。わたサポも、僕はもちろん、社員もそんな人ばかりの会社にしていきたいな…と考えています。
冒頭の怖い社長もそうですが、やっぱりお客に支持される人は、伝えるべきことは素直に伝える傾向があります。
そして、そんな社長がいる会社は、工夫次第でリピート受注が増えやすいのも事実です。
いくら工事をしても、普通に接して濃い繋がりができるお客は2割か3割。
だとしたら、正面から向き合って、本当に濃い繋がりができるお客を少しずつ増やしていく。
そのほうが、のちのち幸せに感じる社長は多いだろうなぁ…としみじみ思いました。
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